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床の間の再考

こんにちは。設計の堀之内です。


フローリング敷の住まいが主流となってきた現代の日本。
ですが畳の部屋の存在は、日本人にとって切り離せない、ほっとする居心地の良い空間ですよね。


和室を作る時、その用途にもよりますが、格式が高すぎる作りこんだ和室はコストがかかり、また他の部屋との相性も悪くなってしまうことがあります。

和室の要素を現代風にアレンジすることで、バランスの良い家づくりになります。


今回は和室のお顔ともいえる、 “床の間” についてのお話です。

床の間の再考

床の間って?

床の間の起源は室町時代にさかのぼります。
当時、中国からやってきた美術品を飾るのが流行り、人々はそれらを “押板” とよばれる板の上に並べて鑑賞していました。その “押板” が床の間の原型とされています。

桃山時代から江戸時代初期にかけて、主君が座るための場所として座を高く作られたのが、 “上段の間” 。現代の床の間の形は “押板” と “上段の間” が同化していったものといわれています。

床の間のデザイン

床の間のつくり方には、実は向きや位置などに決まりがあります。

ですが、和室のとらえ方自体も現代の暮らしによって変わってきており、床の間のしつらえ方も多様化しています。

床の間の再考

〔 瀬田川の川面を望む家 〕

幅・奥行きも、広めのデザイン。大きめの生け花や掛け軸も飾ることができ、存在感のある床の間です。

奥行き:80㎝
幅  :1m60㎝
高さ :畳±0㎝
床板 :ケヤキ(ウレタン塗装)

床の間の再考

〔 空に開く竹インテリアの家 〕

古材の床柱、石板の床板で重厚感を出しつつ、窓で角を切ることですっきりとしたデザインに。

奥行き :86㎝
幅   :1m30㎝
高さ  :畳+10㎝
床板  :石板

床の間の再考

〔 内と外が穏やかにつながる二世帯住宅 〕

床板が浮遊しているような軽やかなデザイン。モダンな和室によく合うデザインです。
タガヤサンは木目が細かく、コックリとした色が特徴。

奥行き :46㎝
幅   :1m90㎝
高さ  :畳+10㎝
床板  :タガヤサン

床の間の再考

〔 中庭を囲むコの字型の家 〕

収納はたくさんほしいけれど、圧迫感を持たせたくない、物を飾れるスペースも欲しいというときは、思い切って収納の下を床の間にするとすっきり納まります。

奥行き :88㎝
幅   :2m70㎝
高さ  :畳±0㎝
床板  :ケヤキ縁広板

床の間のいいところは、


他の部屋に飾っても、しっくりこないな・・・というモノの居場所になったり、

床板や壁面の素材にこだわって個性のある空間にできたり、

窓や間接照明などを組み合わせて、象徴的な空間にできたりと、

和室ならではの良さを発揮できるところです。


和室を作るときは、床の間づくりもぜひご検討されてみてはいかがでしょうか。

 

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