【よく聞かれる10の質問 - #6】「結露する仕組みを知ってしっかり対策!新築で結露させないために気をつけるポイント」
今お住まいのおうちで、結露に悩まされている方はいらっしゃいませんか?
新築をご検討のお客様から、「今住んでいる家の窓の結露がひどくて・・・」というお悩みをよくお聞きします。
今回は結露のしくみを見ていきながら、結露を起こさないための大切なポイントをお伝えしていきます。
結露の種類
私たちは、冬場の暖かい部屋の中で、窓ガラスが曇っていたり水滴がついているのをみて、結露を判断します。
しかし、実は目に見えないところでも結露が起きているのをご存じでしょうか。これを“内部結露”といい、壁の中や床下、天井に発生する結露のことを指します。建物の寿命にかかわる重要なポイントなので、ぜひ覚えておいてくださいね。
結露には2種類ある
1. 目に見える結露(主に窓の結露)
2. 目に見えない結露(内部結露)
結露のメカニズム
では、なぜ結露は起きてしまうのでしょうか?
空気中には、目に見えない水蒸気という水分が存在しています。空気中に含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)は、温度が高いほど増加し、低いほど減少します。下図のようなビーカーをイメージしてみてください。水の量は変わりませんが、温度が下がるとビーカーが小さくなり、あふれ出た水が結露となる、という仕組みです。
空気が冷たいものに触れたとき、温度が低下し、含まれていた水蒸気が、気体として存在できなくなり、水滴となって現れます。これが結露の原理です。氷を入れたグラスの表面に、水滴がつくのと同じですね。では、建物の場合はどうでしょうか?
ここからは、先ほどお伝えした“目に見える結露”と“目に見えない結露”のそれぞれについて考えていきます。
1. 目に見える結露
室内で暖められた空気が、冷たい窓の表面に触れることで、一気に冷やされ、結露が起こってしまいます。ここで問題なのは、窓の表面温度が冷たい(外気温に近い)ということです。
下の表を見てみましょう。これは{室温20℃/外気温0度}の時の、窓の種類別に表面温度を表したものです。
温度が下がりやすいガラス下部に注目。アルミを基準とするサッシの場合、結露のリスクが高いですが、断熱性能の高い樹脂サッシやガス入りガラスを採用する場合、結露のリスクはほとんどありません。(相対湿度による)
外気温が0度以下になるような地域では、結露リスクもより高くなるため、乾燥しがちな室内の湿度を保ちながら、断熱性能の高いサッシを採用することが何よりも大切です。
2. 目に見えない結露
内部結露を防ぐには、建材の適切な施工と施工力が大前提です。また、部屋→外など、暖かいところから冷たいところへ移動する湿気の量やルートに結露リスクがないか、シミュレーションソフトなどを使って検討することが大切です。
目に見えない結露は、壁の内部や、建材と建材の間などにカビやダニを発生させる原因となったり、躯体に水分をどんどんため込むことになり、建物の寿命が知らない間に短くなってしまう恐ろしさがあります。
まとめ
結露を防ぐためのポイントを4つにまとめました。
□ 目に見える結露・目に見えない結露両方の対策をとる
□ 断熱性能の高いサッシおよびガラスを用いる
□ 湿度のコントロール/除湿・加湿のバランス
□ 結露シミュレーションを行ったうえで、適切な施工を施す
結露は、建物の寿命だけでなく健康にも関わる重要な問題です。結露を防ぎ、快適で健康な暮らしを手に入れましょう。
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