【よく聞かれる10の質問 - #2】「おすすめの外壁は?それぞれのメリット・デメリット&メンテナンス方法と時期について」
お客様との打ち合わせの中で、初めによくいただくのが外壁についての質問です。
外壁は、家の佇まいを大きく左右する要素の一つであり、のちのメンテナンスで最も費用がかさむ可能性もあるため、外壁選びを失敗して後悔したくはありません。
そこで皆さんがとくに気にされるのは、そのメンテナンス方法と、かかる費用。
気になる外壁の選び方や、大輪建設がご提案する外壁について解説していきたいと思います。
外壁の種類
日本で主流とされている外壁仕上げは、以下の通り。
・窯業系サイディング
・塗り壁
・金属
・ALC
・タイル
・木材板張り
大輪建設では〔窯業系サイディング〕と〔塗り壁〕のどちらかをご提案することが多いです。
まずはこの2つの特徴についてみていきましょう。
窯業系サイディング
セメントと繊維質などを混ぜて板状に形成したもので、現在の戸建て住宅で最も主流とされている外壁材です。
メリット
・デザインバリエーションの豊富さ
・耐火性、防汚性に優れている
・コストパフォーマンスが高い
デメリット
・サイディング自体の耐久性は20~30年だが、表面の塗膜の耐久性は10年ほど
・コーキングと呼ばれる継ぎ目が入り、その部分の劣化が早い
・上記によりメンテナンスの頻度が多い
塗り壁
塗り壁の多くは、漆喰や土壁のような無機質素材のものと、アクリル樹脂やシリコン樹脂系と呼ばれる有機質素材のものに分けられます。
大輪建設では、塗り壁に起きやすいクラック(ひび割れ)に対応する弾性の性質をもつ、有機質素材の塗り壁を採用しています。
塗料と砂を主に混ぜ合わせたもので、下地の上に吹き付け・ローラー・コテなどで仕上げます。
メリット
・均一な仕上がりになる
・様々な風合いにでき、和風にも洋風にも仕上げることができる
・カラーバリエーションが豊富
デメリット
・凹凸のあるデザインは特に、汚れをキャッチしやすい
・職人さんの腕によって仕上がりが左右される
・成分の顔料の特性により、経年で色が退色する
ではそれぞれの特徴がわかったところで、メンテナンス方法と費用について比較していきます。
外壁材によって変わるメンテナンスの違い
基本的にサイディングよりも凹凸の多い吹付塗装の方が、ホコリなどの汚れがつきやすくなります。
ですが、サイディング・塗り壁にはそれぞれ種類があり、汚れにくさや耐久性も様々。最近の吹付塗装は昔と比べて、防藻性・防カビ性にも強い素材に改良されてきています。
窯業系サイディング
大輪では、耐久性により優れた、また継ぎ目のコーキングが少なくなるサイディングをお勧めしています。
劣化の早いコーキングは定期的なやり替えが必要ですが(約5~10年)、地震などの揺れを吸収するためのクッションの役割も担っているため、必要な部分のみに施工します。
塗り壁
有機質素材の塗り壁は、主に3種類に分けられます。※( )… 再塗装の時期
・アクリル樹脂塗料 …耐久性はやや低いが経済性に優れる(6~9年)
・シリコン樹脂塗料 …高価だが防汚性耐久性に優れる(9~12年)
・フッ素系塗料 …対候性に非常に強いが防汚性が低く、高価(12~15年)
塗り壁は、予算や敷地条件に合わせたご提案をしていきます。
材質だけではなく、塗り方の違いでも耐久性やコストが大きく異なります。
メンテナンスのスケジュール
メンテナンスのタイミングは、敷地の条件にもよって左右されますが、基本的にサイディングの方がこまめに行う必要があります。
サイディングは、表面の塗膜が強いものでない場合、10年前後おきに行うコーキングやり替えの際に、塗膜の塗装も行う必要があります。
サイディング、塗り壁、どちらの場合も、予算に余裕があるならば耐久性の優れたものを採用し、メンテナンスの頻度を少なくすることをお勧めします。
また、メンテナンスは適切な範囲であればできるだけ他の部位(屋根や軒天など)と同じタイミングで行うことをお勧めします。足場や養生費用などがその都度かかってしまうためです。
日々のお手入れ
できるだけ耐久性を維持したいのであれば、日々のお手入れは大切です。
サイディングも塗り壁も、ホコリは水で洗浄することができ、水で落ちない場合は毛の柔らかいブラシで優しく洗います。コケやカビなどが映えてしまった場合は、専用の洗剤を使って強くこすらないように洗い落とします。
また、敷地の条件によって汚れ方にも差が出ます。下記のエリアに家を建てようと考えている場合は、外壁が汚れやすく劣化が早くなる可能性があるということを念頭に置いて、外壁を選ぶようにしましょう。
・学校や公園などの近くで、砂ぼこりが舞いやすい場所
・線路の近くで、鉄粉の影響を受けやすい場所
・海沿いで、塩害を受けやすい場所
まとめ
□ 外壁はメンテナンスありきだが、頻度を抑えることができる
□ サイディングを採用するときは、コーキングの少ないもの・耐久性の高いものを選ぶ
□ 塗り壁を採用するときは、耐久性と仕上げパターンのコストバランスを考える
□ 日々のお手入れを大切に、大がかりなメンテナンスは他の部位と一緒に
□ 周囲の環境によって適切な外壁を選ぶべし
どんな外壁材も、私たちを雨風日差しなどから守ってくれるので、経年劣化は起こってしまうものです。
素材の特性をしっかり理解したうえで、予算とのバランスを見ながら自分に合った外壁を選び、適切な頻度でメンテナンスを施していくことが大切ですね。
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