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【よく聞かれる10の質問 - #5】「吹抜けの暑い&寒いを防ぐ方法ってあるの?快適性は断熱性能と日射調整できまる」

【よく聞かれる10の質問 #5】「吹き抜けの暑い&寒いを防ぐ方法ってあるの?快適性は断熱性能と日射調整できまる」

吹抜けをつくるメリットといえば、開放的で明るい空間や、上下のつながりができるので家族の存在を近くに感じることができるのも魅力のひとつ。
他にも吹抜けを設けることでデザイン性や空間の広がりなど大きなメリットがある一方で、よく心配事としてお聞きするのが、暑さと寒さについてです。


さて吹抜けにより生じる暑さと寒さは、何が原因で起こるのでしょう。結論からいうと、基本的には家の断熱性能が低いために起こります。
そして、もうひとつのポイントは日射の調整ができるかどうかです。冬は室内を暖めてくれる日射ですが、夏は逆に暑くなってしまいます。


開放的な吹抜けリビングであっても、快適に暮らすことは十分に可能です。
今回は、吹抜けを検討しているけれど快適性に不安があって決めきれないというかたのために、押さえるべきポイントをお伝えしたいと思います。

▼ 吹抜けのある家で快適な暮らしを叶える 3つのポイント

1. 断熱性能は北海道レベルを確保しよう
2. 冬は日射を取込む、夏は日射を遮るなど季節によって日射調整をしよう
3. 〔+α〕吹抜けにシーリングファンは必要?の疑問について

1. 断熱性能は北海道レベルを確保しよう

吹抜けがある家で快適な暮らしをするためにまず重要なのは、断熱性能の確保です。断熱性能を良くすることで、外の冷たい空気が伝わりにくくなるため、家全体の室温が高くなります。

ちなみに滋賀県で家を建てる場合、大輪建設では北海道レベルの断熱性能(UA値0.45)をおすすめしています。そのくらい断熱性能というのは重要なポイントなのです。

【よく聞かれる10の質問 #5】「吹抜けの暑い&寒いを防ぐ方法ってあるの?快適性は断熱性能と日射調整できまる」

吹抜けがあることで、エアコンで温められた1階の温かい空気が上に上がり、2階も一緒に暖かくなります。このとき断熱性能が低いと、冷気が落ちてくることになります。

逆に吹抜けがないと、暖められた空気はLDKのみにとどまるため、少しもったいないですね。

この効果は上下だけではなく横方向にも言えることなので、LDKに面した洗面所や和室などは戸を開けておくほうが1階全体が暖かくなります。

2. 冬は日射を取込む、夏は日射を遮るなど季節によって日射調整をしよう

ここまでで、室温が大きく影響していることがなんとなくわかってきたかと思います。そこで次に重要なのが、季節ごとの日射の調整です。

冬は日射を取込む

冬、大切なのは吹抜けの窓から積極的に日射を取り込むことです。とくに南面に窓を持ってくることをおすすめします。南面の窓からは約800Wもの熱量(電気ストーブぐらい)が入り、室内を暖めてくれます。

【よく聞かれる10の質問 #5】「吹抜けの暑い&寒いを防ぐ方法ってあるの?快適性は断熱性能と日射調整できまる」

せっかくの吹抜けに窓がないのは、本当にもったいないのです。開放的な空間も半減してしまいます。

夏は日射を遮る

夏も、断熱性能は基本となります。ただし夏の場合はどれだけ日射を遮ることができるかが重要です。
先ほども書きましたが、南面の窓からは約800Wの熱量が入ります。真夏に電気ストーブをつけて暮らしているようなものです。

日射を遮るポイントは2つ。①日射は外側で遮ることと、もし内側で遮る場合は②ブラインドを白色にすることです。

【よく聞かれる10の質問 #5】「吹抜けの暑い&寒いを防ぐ方法ってあるの?快適性は断熱性能と日射調整できまる」

写真は、外付けブラインド、内付けブラインド(中間色)、内付けブラインド(明色)それぞれをサーモグラフィで見たときのもの。外側と内側の違いで驚くほど効果が違っているのがわかります。できる限り日射は窓の外側で遮るようにしましょう。

また外側で日射を遮る方法としては、庇を設けたり可変ルーバーがよく使われますが、個人的には「すだれ」もおすすめです。 すだれは季節に合わせて取り外しができ、見た目も涼しげで、なんと言っても安い!

3. 〔+α〕吹抜けにシーリングファンは必要?の疑問について

「吹抜けにはシーリングファンを設置したほうがいいですか?」という質問を受けることが多いのですが、必須ではないですとお答えしています。
シーリングファンの目的は空気の上下移動にあります。冷たい空気を上へ、温かい空気を下へ。室内の空気を循環させることで、部屋ごとの室温の差を縮めるのに効果的です。しかし設置しなくても問題はありません。ただし、断熱性能と日射調整ができていることが条件です。


空気の流れについて触れましたが、エアコンの設置場所にもポイントがあります。

冬はLDKのエアコンで温めた空気や日射熱で温められた空気が吹抜けを通して自然に上がるため、家全体が暖かくなります。
問題は夏です。エアコンで1階の空気を冷やしても上には上がらないため、2階が暑くなりがちです。

そこでおすすめしているのはLDKにメインのエアコンと、2階の吹抜けに容量の小さなエアコンを設置することです。ある程度LDKが涼しくなれば、吹抜けのエアコンだけで家全体が涼しくなります。

【よく聞かれる10の質問 #5】「吹抜けの暑い&寒いを防ぐ方法ってあるの?快適性は断熱性能と日射調整できまる」

もしも2台の設置が難しい場合は、吹抜けに近い2階の部屋のエアコンをつけて、戸を開けておきましょう。それだけでも効果は全然違います。吹抜けを通して冷気が自然に降りてきます。

まとめ

吹抜けのある家で快適に暮らすための3つのポイントは、以下の通りです。

□ 断熱性能は北海道レベルを確保しよう
□ 冬は日射を取込む、夏は日射を遮るなど季節によって日射調整をしよう
□ 〔+α〕吹抜けにシーリングファンは必須ではない。それよりも、エアコンの設置場所に気をつけよう!

いかがでしたか?
吹抜けをつくるかどうか、快適性が不安でお悩みのかたは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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